教えるのむずい

会社で後輩にプログラミングを教えているのだが,これがなかなか難しい。
今日もこんなやりとりがあった。

後輩 「先輩,結果がおかしいんでちょっと見てください*1」
わたし「いいよ。ほう,たしかにおかしいね」
後輩 「そうなんですよ」
わたし「なんでこんな結果が出たか,なんとなく想像できる?」
後輩 「いや,わからないです」
わたし「この結果を見ると,これがこうだからこの辺には問題なさそう」
後輩 「そうですね」
わたし「となると,ここら辺が怪しそうだよね。ちょっと考えてみて」
そして,30分後。
後輩 「先輩,やっぱりわからないので,教えてください」
わたし「(えっ,もうでつか?)お,おう。少しはわかった?」
後輩 「こうかなあとは思うのですが・・・」
わたし「でも,それだとこんなふうになるからあんな結果にはならないんじゃない?」
後輩 「ああ,そうですね」
わたし「とりあえず,来週の勉強会まで考えてみて」

確かに「ちょっと」とは言ったけど,まさかあんなにはやく教えてくれと言われるとは思わなかった。急ぎの仕事どころか,仕事ですらない勉強会の課題なのに。しかも30分のうち,20分はわたしと話していたはずですけど。まあ,わたしに聞く前にそれなりに考えたということもなくもないが,今までのことを考えると可能性は低そう。そう,この後輩,あまり自分で考えようとしないのだ。リファレンスマニュアルも見ようとしないし。たぶん「だって教えてもらってないもん」と言うタイプ。
もともとはリファレンスマニュアルとサンプルプログラム,それに課題リストを与えて,「テキトーにプログラム書いて,勉強会で発表してね」というスタイルでやってたのだが,すぐにそれでは無理だとわかったので,課題を指示してその課題をやるための予備知識を教えるというスタイルに変更したのだ。とは言っても,すべてを教えるわけにはいかない。サンプルプログラムやリファレンスマニュアルを読むのも勉強の一環だから。それに,仕事を進めていけば誰も見たことのない現象とか出てくるわけで,そうなったら人に聞いても答えなんか返ってこない。自分で考えるクセもつけておく必要があるのだ。というか,これが勉強会の本当の目的なんだろうけどね。
後輩はすごい真面目だし,わたしなんかと違ってやる気もある。そのやる気を削がないようにもっときちんと教えるべきなのかなあと思いつつ,そろそろ自分で考えてもいいんじゃないかなあとも思う。人に教えるのって難しいですね。

*1:実際には先輩とは呼ばれてません