ウェブ進化論

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

読んだ本の記録用に新しいカテゴリーを作った。書評する気も能力もないので、カテゴリー名は「読書」。

就職活動担当の教授と話をしたときにこの本を読むことを薦められた。内容はなかなか興味深い。特にインターネットにおける「こちら側」と「あちら側」というのが面白い。簡単に言うと、インターネットの「こちら側」とはクライアントであり、「あちら側」とはサーバのこと。ただし自分で管理しているサーバーは「こちら側」。要は、「こちら側」では自分で全てを管理していて、「あちら側」では自分は利用するだけでデータやハードウェアの管理なんかは誰かさんがやってくれる。
今後は「こちら側」から「あちら側」に移行するものが多くなる。ウェブメールやブログなんて「あちら側」の代表ですね。ワタシも大学にサーバ立ててるんで,はてなを使わずにtDiaryとか使って自分でやることもできるけど、そうはせずにはてなダイアリーで日記を書いている。すでに無料で使えるサービスがあるのに、自分でわざわざやる必要はない。これの行き着く先ってネットワークコンピュータだよね。かつてPCが安くなりコストの面で優位性がなくなり消えたネットワークコンピュータが、復活する日も近いのかもしれない。結局、いくらPCが高性能で安くなっても個人で手に入れられるコンピューティング性能は限られているってことなのだろう。
この本を読んで自分の就職活動について考えてしまった。今後あちら側主動の世界になったら落ちぶれる可能性の高いメーカーよりもグーグルやはてなみたいなところの方が良いんじゃないか。今から志望業種を変えるか。とか本気で考えた。でも、まあ、いくらグーグルだって自分たちでプロセッサやメモリはつくらないだろうし、もちろん電気はつくらないだろうから、電機メーカーや半導体メーカーがなくなるはずはない。なんだかんだ言ってもグーグルだって電気がなくちゃ何もできないのさ。