『けいおん!』に見る新しい宣伝技法とその発展

けいおん!』に出てくるアイテムに注目が集まっている。AKG K701が売れるくらいだから,自分が好きなキャラが使っているものと同じものを持ちたいという気持ちはかなり購買意欲をそそるのであろう。
しかし,これは問題だ。来期のアニメからは不必要にキャラクターが高級ヘッドホンを着けているかもしれない。いや,ヘッドホン会社は既に動いていると見るべきだろう。『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』の長門のヘッドホンがDVDではHD800になっていても不思議ではあるまい。なんということだ。マンガ本買って,CD/DVD買って,さらにヘッドホンまで買わなければならないなんて。これ以上搾取されたらとてもまともな生活なんてできない。結婚なんて夢のまた夢だ。
でも,こういうことはあからさまに狙ってやり始めると,たいてい周りは引いてしまう。それどころか,誹謗中傷の嵐だろう。効果的な宣伝方法とはとても言えない。『けいおん!』の場合は,たまたまと考えるのが妥当だ。
だが,ここであえて一歩踏み込むという手もある。作中でテレビショッピングをやるのだ。
ストーリーの途中,edition8を使っているキャラが,いきなり脈絡もなくedition8の特徴を述べ始め,これでもかいうほどほめまくり,しまいには注文先まで教えてくれる。その後は何事もなかったかのようにストーリーに戻る。このテレビショッピング部分は一切ストーリーには関係なく,DVD版ではカットしてもよい。ただ,毎回商品が変わるようにすれば見てる方も次は何かが気になるはず。いや,そんなことより重要なのはキャラにその商品を売れるだけの魅力があるかどうかであり,それがなければ違う意味で歴史に名を残すアニメになってしまう。しかし,これに関してはそんなに心配する必要はないかもしれない。そのキャラの声を小林ゆう氏があててくれれば問題ないであろう。

この文章はtakとの議論がもとになっている。また,[遠藤,2009]にはおおいに影響を受けた。

参考文献
[遠藤,2009] 遠藤海成, “声優座談会”, まりあ†ほりっく, 4.5, 2009, PP.84-90








オレはいったい何を書いているんだろう。。。