みえない未来相談室。

みえない未来相談室。―すきなコトを仕事にする方法 (14歳の世渡り術)

みえない未来相談室。―すきなコトを仕事にする方法 (14歳の世渡り術)

『14歳の世渡り術』シリーズの一冊を10年以上前14歳だったオレが読んでみた。
この本はふたつの章にわかれていて,第1章は『おとなになるって?』,第2章は『しごとをするって?』。1章と2章でスタイルがちがうけど,どちらも文字数は多くない。それでいて核心をついてくる。
著者のk.m.p.は女性ふたり組のユニット。5年間の会社勤めをへて,いまは本書いたりとか旅をしたりとか雑貨をつくって売ったりとかしているらしい。
なんか気楽そうでいいなあと思えてしまうが,彼女たちはそういう環境をみずから築いてきたわけだから,そういう仕事をする権利がある。会社に気楽な環境をつくってくれよと要求する,それどころかただ単に心の中で思うだけな人たちとは一線を画してるわけだ。そもそも本当に気楽かどうかはわからないし。たしかに会社員がもつようなストレスはないかもしれないけど,日々の生活等々かんがえれば会社員のほうが気楽かもしれないから。
本書ではだれもがかんがえたことあるような内容を題材をあつかっているので,彼女たちの生き方に共感できるひとにとっては自分がかんがえたことと同じようなことが書いてあると思えるかもしれない。実際,ぼくはそうだった。
ただ,ぼくは同じようなことをかんがえていても行動しない会社におんぶにだっこな不況になったら路頭にさまようしかないしがないサラリーマンでしかない。
ぼくの発する言葉には裏付けがなければ重みもないが,すくなくとも自分よりなにかをしている人が同じような考えをもち同じような悩みを持っている,持っていたと知ればちょっと自信がでてくる。能力に対する自信ではなくて,自分でもなにかできるはずだという自信が。
こうなるとモチベーションもあがってくる。ここ最近,情報科学の勉強をさぼっていたが,再開した。勉強したことが今後役に立つことはないかもしれない,勉強しても無駄になるかもしれないと考えちゃってやる気がなくなっていたのだ。
でも,実はそんなこと気にする必要なくて,役立てるように無駄にならないようにアクションを起こせばいいだけなんだ。本書にも書いてあるように,もし自分のやってることやりたいことが既存の職業にあてはまらなければ自分で「しごと」をつくってしまえばいい。これは自由度はすくなくなるが会社でだって同じ。
「天は自ら助くるものを助く」
そう,自分のやりたいことをやる環境をつくるのは自分自身でしかない。


「言うは易く行うは難し」というようになかなか実行にはうつすのは難しい。いきなり気合いいれてやってもすぐに音をあげてしまう可能性が高いので,しばらくは続けることをこころがける。モチベーションがあがり始めたらこの本を読みかえしてみよう。たぶん,この本はかなり耐久力がたかい。